「東京モーターショウ2019」ソニックデザイン編です。
今回で、9回目の連続出展となるそうです。
2年に一度の開催という事を考えると長いですね。
今年は会場の「東京ビッグサイト」が大幅改装中と言う事でフロアーの色が今までのとは違う緑色で違和感ありますが、ブースの造りは見慣れた格子状。展示ショウケース内にラインナップされているスピーカー群が並んでいます。
一番入り口に近いところにありました。今回のモーターショウで初お披露目のコンセプトモデル。
コンセプトモデル故に、まだ名前がありません。
小さいです。
スピーカー振動板の公称サイズは52㍉。一番右奥のスピーカーが今回のデモカー「メルセデスベンツNEW Aクラス」の17㎝スピーカー。
比較して頂けるとその大きさがわかるかと思います。
ほんとに小さいです。
コレが実物で、まだ手に取って触ることは叶いませんでした。この一枚の画像で語るところが満載です。
なんと言っても側面に見える振動板の様な物。
「様な物」。です。
スピーカーエンクロージャーの方式や駆動方式などをご存じな方であれば「パッと見た瞬間」に思い浮かべる方式があるかと思います。
実際、僕もそうでした。
「〇〇とか〇〇のような働きの物ですよね。」
「違います。」(←即答でキッパリと言われました。)
「ん?」「え?」「は?」でした。
スピーカーの振動板は別名「コーン」とか「コーン紙」と言った言われ方をします。
能動的な表現「アクティブ」に対して受け身の「パッシブ」。
それらの言葉が入った方式のエンクロージャー方式では無いそうです。
更に、プレスリリースにも記載の通り、この商品には「フレーム」がありません。
本来、フレームがないとスピーカーとしては成り立ちません。
振動板とマグネットを結合する為に、いちばん大切な構造物です。
それが無いらしいです。
少し詳しく教えてもらいましたが、どこまで書いていいかわからないので、書けません。
で、
「この方式のスピーカー。見たこと無いんですが、他に存在しますか?」
「全世界調べることは出来ませんので、断言は出来ませんが、私は見たことがありません。」
と言う回答でした。
僕も見たことありません。
推測でしかありませんが、ホームオーディオにも存在しないような気がします。
この大きさ(小ささ)とこの方式のエンクロージャーは、車室内というごくごく限られた、しかも装着(設置、配置)場所がほぼ決められている、言うなれば劣悪な設置環境下で「超」ハイクォリティな音を再生するために考え抜かれた構造で、スペースや設置場所が自由な(無限ではありませんが、車室内に比べればほぼフリーとも言えるくらいです。)ホームオーディオでは、これほどの物を考える必要はありません。
必要のないものは開発、設計されません。
なので、ホームオーディオでも存在しないような気がします。
じゃぁ「クルマ用」は?
クルマ用スピーカーで、全種類のユニットをエンクロージャー組み込みで発売しているメーカーは「ソニックデザイン」以外、個人的に知りません。
創業以来約20年、エンクロージャーにコダワリ、開発、発売、改良、発展、をしてきたメーカーの開発者でなければこのエンクロージャーは開発出来るはずも無く、そもそも発想する事すら難しいのでは?と思ってしまいます。
「クルマ用」スピーカーは帯域分割をしてマルチウェイ(3Way、4Wayなど。)へとシフトする傾向にあり、創業当時から「点音源」にコダワリ、さらにトゥイーターすら必要としない「フルレンジ再生」にコダワリ続けた結果の、現時点での最高の発想、技術なのでは?とも思えるので、他のメーカーさんでは発想の方向性が違い、開発される可能性は高くなく、設計、製造へという流れは生まれないと思います。
全て想像でしかありませんが、もしそうなら現存していないはずです。
コレも想像ですが、膨張感の無い純粋な、ソリッドでシャープな音質が楽しみです。
この「コンセプトモデル」が近い将来発売されることを楽しみにして待とうと思います。
ありがとうございました。